MD, PhD and PD

医学部学士入学者が頭を悩ます問題に、医師免許取得後の博士課程進学の問題がある。そもそも問題解決能力、もっとあけすけに言えば、論文作製能力を買われて入学してきた節もあるため、この勧誘を交わすのが大変。
もっとも、研究したくて学士入学枠使ったという入学者もいるので、そういう人は、迷わず博士課程いっちゃってください。

私なんぞは、マスター取って会社で一仕事した後、進路を変えるのに具体的には

A. 理工系の博士課程(3年)進学

B. 医学部学士枠(4年)入学

の選択肢があったと思うが、ノータイムで B を選んだタイプだ。要するに博士号、Ph.D などというものに積極的な価値を見出せなかったタイプなのだ。
同期などで論博取ろうと頑張っている連中もいたが、なんかアプローチが違うなーと思っていた。研究のための研究よりは、会社から与えられた仕事を自分なりに取り組んで、普遍的な何かにたどり着ければいいかなーくらいに思っていた。

話が脱線したが、A よりは B 、という勢いで進路選択したので、もちろん医学博士課程なんて興味が持てなかった。
なんとか逃げ切ったように思うが、今のところ不都合はおこっていない。

話は変わるが、医学部の博士課程は、(基礎系は特に)医師以外にも門戸を開いていることが多く、薬学や獣医学出身者も多い。いわゆる学歴ロンダリング的な感じで使われているような気がしないでもない。
それはおくとして、会社で人事関係の仕事をしていた時、そういった院生で就職希望者のうちかなりの頻度である特有の傾向がある人が多いのに気がついていた。全員が全員ではなく、もちろん優秀な方がいることも知っている。

権威好きだとか、ちょっと柔軟性なさすぎではないかとか、人間関係の作り方に癖があるかなとか当時は漠然と思っていたのだが、その後、医師になって精神科での経験を積んでようやくその時の感覚を言語化することができるようになった。
あれは、PD(Personality Disorder 人格障害)の人が発する雰囲気だったのだ、と。
確かに、そういうタイプは入社後もほぼ決まって人間関係のトラブルをおこしていた。

男子院生は、想像がつくように発達障害的な傾向を持つ人が多く、わかりやすかった。難しいのは、女性。アイドルとまではいかなくても、可愛らしい感じの院生は中にはいて、知的な好奇心もある。いうことないではないかと思われそうだが、肝心の研究内容などを聞くと、どうも的を得ない。なんでそのテーマが成立していて、何を狙いにしているのかポイントを外しているような気がする。自分で自分がやっていることがわかってないというか…。私は、技術的内容をチェックするような役割で面接を担当したことがあるが、容姿などはともかく、これじゃあ研究開発部門におくのは?と疑問に思ったりもしたが、上司は「いいから、いいから」みたいな感じでそういった人でも採用OKにしていた。

なぜだ?

(続く)

 
 

今、医学部に入学する最も簡単な方法は学士入学かもしれない

例の東京医大不正入試をきっかけに医学部入学の公平性みたいなものが議論されているが、私なんかは「あれ?」みたいに思うところがある。
私は、前にどこかで触れたかもしれないが、学士入学枠を使って医学部に入った口である。

某大理系→修士修了→メーカー(研究開発)→学士入学枠で医学部入学→医師

という経歴。
学士入学は長らく阪大でのみ行われていたが、平成10年に群馬大医学部が新規に導入、これがきっかけとなって各地の国公立大でも次々に導入されるようになった。

参考:『平成10年度 第一期生の総括』(群馬大のHPより)

 

導入初期の頃は、倍率も数十倍が当たり前で、この頃に受けていたら、私なんか受かったかどうか怪しい。
なんで、こんなに普及したかといえば、やはり、当初の予想以上に質の高い学生が入学していったからではないかと思う。

先人たちの努力には頭が下がる思いだ。

先ほど、気になって調べたら、現在(平成30年度)では、200人を超える入学枠がある。

冒頭で医学部入試に関して「あれ?」と思ったと書いたのは、女性差別や多浪差別などはよく取り上げられるのに、学士入学の定員数は妥当か?みたいな話題が各種メディアでは全然取り上げられないこと。

ここ十数年で、現実におこっていた主要な変化は、学士入学枠の拡大なのだ。

なお、気になるであろう難易度でいえば、卒論〜修論〜社会人教育などの指導をきちんと受け、それを乗り越えてきたような人なら、それほど難しくないと思う。(ただし、準備は必要ですよ、もちろん)

ちなみに今でも人気(だと思う)の関東国立の学士編入枠は以下のようになっている。

大学 定員
筑波大 5
東京医科歯科大 5
千葉大 5
群馬大 15

訓練を積んだ人にはそれほど難しくない、というようなことを言いたかったんですが、さすがに医科歯科あたりは高次元のバトルになるでしょうね。

HorliX -wikipedia 風解説-

HorliX という医療用ビューアがある。

HorliX の作者が知り合いの先生なので、告知的な意味合いもあって、wikipedia に簡単な解説を書いたことがある。が、最近になって wikipedia が荒らされまくり、とてもまともな記載ではなくなっているので、私が最初に書いたくらいの分量・内容でとりあえず当サイトに wikipedia っぽい何かを書いておきました。

HorliX -wikipedia 風解説-

 

(注)確かに私も関係者(当サイトの元は phazor.info 内の裏ブログ)なので wikipedia が目指すように中立とはいかないでしょうが、なるべく客観的な記載を心がけていきます。


まともな訓練受けてないとかっちりとした文章ってなかなか書けないんだよね。

(追記)好評のなようなので、Horos 編もつくりました。

Donuts とは?/電子カルテランキング

Donuts

ネット x 医療 だと、メドレーとかメディカルノートが有力なプレイヤーとみなされていたと思うのだが、この7月から新たなプレイヤーが意外なところから現れた。

そのプレイヤーは Donuts (日本語表記がドーナッツなのかドーナツなのかわからなかったため、ここではドーナツで統一)。彼らが7月にリリースしたのは、クラウド型の電子カルテ CLIUS (クリアス)。

電子カルテ自体は、医師免許活かしてサンプルでももらってそのうち評価したいと思うが、面白いのはドーナツがもともとはゲーム製作会社だということ。現に今も会社のスローガンは、Change the Game である。

ドーナツは、早稲田理工修士卒の西村啓成さんと東京工業大修士卒の根岸心さんが DeNA を経て 2007 年に設立。主にゲーム関連事業で成長、2015年から労務管理ソフト、ジョブカンをリリース。そして、今年の 7月にクリアスをリリースするに至った、というわけだ。

ふうっ。

キリンゼロが出てきた時も驚いたのだが、今度はゲーム関連からのヘルスケア分野進出ですか。もう、これは何が出てきても驚きませんね、私は。

 

電子カルテランキング

ちょっと気になったので電子カルテのランキングも調べてみた。

出典は、m3というサイトでの 2018 年 6 月までの資料請求などの閲覧数。

1位 デジカル(デジカル)

2位 Dynamics(ダイナミクス)

3位 Medicom-HRV(パナソニックヘルスケア)

4位 カルテZERO(きりんカルテシステム)

本当は10位まで公表されているが、全公表は問題ありそうなので4位まで。

でもこれだけでも大雑把な傾向はわかる。

人気なのは、定番の電子カルテクラウド型。正直、この傾向は数年前から続いていると思う。実際の医師は新規なものを求めているわけではないことがよくわかる。

実際、購入後の満足度調査でも同様の傾向がみられる。医師は定番の電子カルテの安定性を追い求め、購入後、それを確認して満足しているのだ。

さて、CLIUS ら新規製品はどの程度、この市場を攪乱できるだろう?

 

 

 

 

にほんブログ村 ネットブログ ネット広告・ネットマーケティングへ
にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

 

 

AdSense, Analytics など

ちょっと放置気味で申し訳ない。

グーグルへのインデックス化などはスムーズにいっているようだ。

これに伴って、アクセス数なども安定し始めた。1日数円であるが、収益も上がり始めたようである。

 

医療系 YouTuber

私なんぞは、医療のネットの活用は「まだまだこれから」と本ブログなどを始めたわけであるが、はるかに先をいっている人はいる。

最近、衝撃を受けたのは、画像診断さんの Youtube チャンネル

一般の方、医療系学生さんには、いかにも「教育的」な感じだが正常解剖の動画が参考になると思う。

私なんかかには、淡々とすすむ症例編の方が興味深い。

「ほう、放射線の先生は、こんな風に読影してんのか」といちいち腑に落ちる。

これなんか最近の動画だが、尿管結石の CT 読影になんか詳しくなってしまった。

 

放射線科の先生は、凝ったことをやる人が多いけど、ここまで徹底していると突き抜けている感じがする。医療系 Youtuber ですね。

 

精神科領域では、松崎朝樹の精神医学チャンネルが内容的に充実していた。大学の先生のようで、どちらかといえば、自著の宣伝・疾患教育に重きを置いているので、Youtuber というのと違うかもしれないが。

 

 

(適宜情報追加予定)

 

グーグル・アナリティクスの衝撃 -医療機関サイトのアクセス解析-

私がネット関係の仕事にハマるきっかけとなったのは、グーグル・アナリティクスです。

クリニックの新規立ち上げでホームページ設置

→ついででアクセス解析設置(アナリティクス導入)

という流れです。

当初は、「ホームページのどのページを訪れてくれるのか?」といった古典的なアクセス解析ができればいいかなくらいに考えていたんですが、そこはグーグル純正ツール、使い勝手が想像以上。

視覚的な訴求力がいいですよね。例えば、来訪者(ユーザー)の「地域」を表示させるとこんな感じ(アナリティクスの画面をコピーして外部に提示するとダメらしいので代わりにだいたいのイメージ図を提示)。

 

ユーザがどこから来ているか視覚的にわかりやすく教えてくれます。

しかもリアルタイムでも追えますから、「あ、今、熊本から、グーグルの検索経由で1人来訪!」とかわかるわけです。ホームページ内のページ移動の様子もわかる。

にやにやとまりませんよね、これは。

居室がまるでどこかの軍の参謀本部諜報本部になったかのような錯覚を覚えます。

クリニックの集患対策としても有用だったんじゃないかと思います(情報は院長先生に適宜報告してました)。

それまで勘に頼っていたアドワーズ広告の出稿もアナリティクスの分析を参考にするようになりました(これは私が担当していた)。

経営的にも、たいへん、効果的だったようです。(*^^)v

 

今でも、アナリティクスを使い切っているとはとてもいえませんが、この衝撃だけで突っ走ってきたようなものです。

 

 

にほんブログ村 ネットブログ ネット広告・ネットマーケティングへ
にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

ブレクスピプラゾールについて

ひさしぶりに m3 (という医師向けのサイト)を覗いたら、精神科領域でレキサルティⓇ(一般名:ブレクスピプラゾール)という新薬が出たらしい。いちおうチェック。

概要

非定型抗精神病薬。今のところ適応は統合失調症。ブレクスピプラゾールという名前から類推されるようにアリピプラゾール(エビリファイⓇ)と関係がある。ベースはエビリファイだが、分子構造の一部がちょっと変わっている。報告ではエビリファイより体重増加・不眠・アカシジアのリスクが抑えられている、としている。

ANN2b 的視点

エビリファイは、増薬の途中で患者さんの精神状態が不安定になることがままある。確かこれはメーカーも認めていた。ANN2b は、エビリファイが出始めの頃、試しに使ってみたが、患者さんがプチ興奮状態になってしまい病棟の看護師さんから吊し上げをくらったという苦い思い出がある。

なので、レキサルティを使うとすれば用量調整には気をつける必要がある。剤型は 1mg と 2mg があって、公的な最大投与量は 2mg まで。増薬時には 4 日以上の間隔をあけろとある。

うーん。

増薬途上の不安定さは解消されているんだろうか?

これは、ちょっと様子見だろう。

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

無料より高いものはない? 著作権托卵商法

当サイトは見ての通りまだまだ構築中だが、本業の合間をぬってちまちまと作業をすすめている。

今日は、画像関係を物色。

私は、サイトで使う画像はほぼ決め打ち状態になっている。基本無料で揃えたいので以下のようなサイトを巡る。

ほのぼのイラスト系

→ 『いらすとや

これはもう説明不要でしょう。ほのぼのイラスト系の定番。基本、自由に使ってよいが、1サイト20点までの使用制限がある。

雰囲気画像用

アイキャッチなどが重視される時代になっている。糸井重里らが始めたイメージ広告の系譜はこういった形でうけつがれているわけですね。って、今の若い人にはわかんないか。

それは、ともかく「意識高い」感じを出したいときなどは、なんちゃってアイキャッチは是非とも欲しい。

→ 『写真AC

無料にしては、なかなか使える写真が揃ってる。ただし、無料会員は1日あたりのダウンロード数制限などがあったりして、その点は使いつらい。短期集中でさくさく写真をそろえたいという時などにはむかない。そういうときには

→ 『Pixabay

を使う。海外サイトだが、日本語検索もOK。先日、会員登録したが、サイト自体の雰囲気も良さそう。

私がやるような小規模医療機関のサイト構築などは、関係者の方が既に使いたい写真を用意している場合が多いので、こんなもので十分だ。

 

ところで、海外サイトを物色しているうちに「これは悪質なんじゃないか?」というサイトを見つけた。

XXXX.com

(↑さすがに直接言及はまずいと思い、伏字にしました)

「ローヤリティフリー」を謳っている割にダウンロードしようとすると購入画面が出てくる。フリーなのは著作権のどの部分なのかよくわからないが、使用者(=購入者)には「使用権」をあたえるということらしい。さすがに有料サイトだけあって写真の質はすごくいい。が、単品での購入はできず、月契約しかできない。

しかもライセンスをよく読むと色んな制限があることに気づく。一般会員は購入しても無制限に使用できるわけではない。例えば、ウェブ上で使う場合、インプレションが50万回を超えると、もう一つ上のライセンスを購入しないといけないらしい。それを怠るとペナルティ1万米ドル。

なんじゃそりゃ?

ウェブで50万ビューくらいなら努力すればすぐいってしまう。サイトトップにここの写真を使ってアクセスが50万超えたら、「あなた、ライセンス違反ね~。ペナルティ払ってよ ♪」と怖いお兄さんがでてくるわけか。怖い。怖すぎて使えない。




これに近いことは、身内でもあった。知り合いの YouTuber が無料と謳い文句の音源を使用していたのだが、チャンネル登録者が1万を超えたあたりで著作権管理者を名乗る人物から「実はあなたの使用方法は、ライセンスの〇×という条項に違反しています。しかるべき処置をとります」という連絡があったらしい。

ペナルティを払うくらいだったらまだいい。ここが YouTube の闇っぽいところなのだが、YouTube のルールでは、その動画から上がった収益は元の著作権者のところにいく(コンテンツID の申し立てというやつですね)。

つまり、YouTuber がせっかくコンテンツを人気動画に育て上げても、美味しく熟してきたあたりで、その美味しい部分をまるまる持っていかれるということになる。

件の YouTuber は、チェンネル登録者さんのことも考えて削除もできず、泣く泣くその動画をチャンネルに上げ続けているのだが、なんともやりきれない話ではないか。

まるで托卵……。

医療関係者にはネット版の貧困ビジネスといった方がわかりやすいでしょうか。

「俺の処方したベンゾ系を勝手に転売すんじゃねぇ!」って叫びたくなりますからね、あれは。でも、処方しないわけにもいかないしね。

それはともかく、これ、なんていえばいいんでしょうか? ネット版著作権托卵商法ですかね?

 

なお、本記事のアイキャッチは『いらすとや』みふねたかしさんの作品から。なんでほのぼのなのにこんなエッセンス捉えた表現ができるんだろ…。これであと19回。(なのでアイキャッチは適当なタイミングで変える予定)

にほんブログ村 ネットブログ ネット広告・ネットマーケティングへ